以降、Microsoft社のOffice製品(ExcelやWordなど)のOffice文書ファイル(※以降、「Office文書ファイル」と表記)で過検出が頻発している場合と、それ以外の場合で、記載が分かれていますため、ご注意ください。
はじめに
基本的な対処
Office文書ファイルで、過検出が頻発している場合
Office文書ファイル以外で、過検出が頻発している場合
上述の方法で対処や改善が難しい場合
本FAQは、特定のエンジン(HIPSなど)やアプリケーション(Excelなど)にて、過検出が頻発して業務に影響が出ている場合の、基本的な対処方法を記載します。
発生している状況やご利用の環境などに応じて、ご検討ください。
まずは基本的な対処として、例外リストに関連フォルダーやファイルを登録することをご検討ください。
例外リストにはワイルドカードを指定することも可能です。詳細については、「FAQ:例外リストの作成方法を教えてください」もご参照ください。
また、過検出の対応にかかる作業(問い合わせや送付物の準備など)を自動化したい場合や、工数を削減したい場合には、「検体自動判定システム/過検出判定システム」および「クラウド連携」の利用を推奨します。詳細については、以下のFAQをご参照ください。
なお、その他の過検出に関するよくあるお問い合わせについては、「FAQ:例外リストとその関連トラブル(過検出、遅延、競合など)に関するよくあるお問い合わせ」もご参照ください。
検出精度の向上(既知の過検出の抑制含む)も随時行っておりますため、最新バージョンへのアップデートもご検討ください。
その場合、全端末を一斉にアップデートするのではなく、まずは何台かに絞ってアップデートしていただき、改善を確認してから、段階的にアップデートしていただく方法を推奨します。
なお、もし、上記で対処が難しいような場合には、以降の対処をご検討ください。
以降、Microsoft社のOffice製品(ExcelやWordなど)のOffice文書ファイル(※以降、「Office文書ファイル」と表記)で過検出が頻発している場合と、それ以外の場合で、記載が分かれていますため、ご注意ください。
上述の「基本的な対処」で対処が難しいような場合について、対処方法を記載します。
Microsoft社のOffice製品(ExcelやWordなど)の仕様により、Office文書ファイルは頻繁にハッシュ値が変わってしまう場合があります。
そのため、同じファイルパスや同じマクロコードを保有しているファイルでも、頻繁にハッシュ値が変わってしまい、ハッシュ例外が機能しない場合があります。
この点については、「FAQ:例外リストに登録しても検知されてしまう(ハッシュ例外が機能しないケース)」の「Office製品の仕様によりハッシュ値が変更された場合」にも記載されていますため、併せてご参照ください。
「検体自動判定システム/過検出判定システム」を利用して、過検出判定を自動化されている場合、ハッシュ値をベースとした例外(過検出抑制)となります。
そのため、上述のOffice製品(ExcelやWordなど)の仕様により、ハッシュ値をベースとした本システムは効果が弱まる可能性がございます。
本システムの詳細については、「FAQ:検体自動判定システム/過検出判定システムについて教えてください」も併せてご参照ください。
以降、弊社側で推奨する順番で、対処方法を記載します。
業務で利用するフォルダーパスやファイル名を固定化する運用をご検討いただき、そのパスを例外リストに追加します。
例)C:\FFRI-Security\Tech-Support-Departments\Test-ABCDE-Tools\*.xlsm
可能な限り、他社製品などで利用されないような、独自のパスにすることを推奨します。
例えば、「*.xls
」や「*.xlsm
」など、Excelファイル全体を例外リストに追加していただければ、全てのエンジンの全ての検出機能でExcelファイル全体の過検出を抑制できます。
機能によっては、AMC管理コンソールのポリシーなどから、機能自体を無効にすることが可能です。
例えば、「yarai v3.5.0以降で搭載されたディープマクロ分析機能での過検出を抑制したい」場合には、AMC管理コンソールのポリシーの以下の項目を変更することにより、ディープマクロ分析機能を無効にすることが可能です。例外リストが完成するまでの暫定回避策としてもご検討ください。
ディープマクロ分析機能で検出が発生している場合は、「不審なマクロの構造を検出しました」という検出理由となります。
検出エンジンは、「HIPSエンジン」または「Static分析エンジン」の何れかになります。前者はリアルタイムな検出、後者はオンデマンドな検出(yarai GUIからのフルスキャンなど)となります。
なお、上述の方法でディープマクロ分析機能自体を無効にした場合、ExcelやWordなど、全てのOffice文書ファイルが本機能にて検出できなくなりますため、ご注意ください。
上述の「基本的な対処」で対処が難しいような場合について、弊社側で推奨する順番で、対処方法を記載します。
機能によっては、AMC管理コンソールのポリシーなどから、機能自体を無効にすることが可能です。
例えば、特定のバージョンにアップデートしてから、特定の機能で過検出が発生し始めた場合に効果がある可能性があります。例外リストが完成するまでの暫定回避策としてもご検討ください。各機能の詳細やポリシーなどについては、製品付属のマニュアルやリリースノートをご参照ください。
AMCで管理されていれば、AMC管理コンソールのポリシーから、特定のエンジンのみブロックモードからログ出力モードに変更することが可能です。
これにより、特定のエンジンおよびクライアントのみ、ブロックを発生させずに検知ログだけを確認することが可能です。
上述の方法で対処や改善が難しい場合には、以下の情報を添えて、弊社までお問い合わせをお願いできますでしょうか。
問題が発生している検体、検出状況、ご利用の環境などによっては、ピンポイントで過検出を抑制する特殊な例外方法(過検出抑制パッチファイルなど)をご提供させていただくことが可能な場合があります。
例えば、Office文書ファイルで過検出が頻発している場合、検出状況によっては、Office文書ファイルのマクロコードから弊社独自のハッシュ値(※以降、「マクロハッシュ値」と表記)を算出できる場合があります。
上述のようにOffice製品側の仕様により、ファイル自体のハッシュ値が頻繁に変わってしまう場合でも、マクロコードが同一であればマクロハッシュ値は変わらない場合があります。
その場合、このマクロハッシュ値を利用した特殊な例外方法(過検出抑制パッチファイルなど)を別途ご案内できる可能性があり、同じマクロコードを保有した複数のファイルを一括で過検出抑制できる可能性があります。しかしながら、問題が発生している検体、検出状況、ご利用の環境などに大きく依存することから、上記のような情報が必要となります。